GLOSSARY · 用語早見表

Clash用語集

設定ファイルの項目、クライアント画面のスイッチ、チュートリアル本文に出てくる用語をこの1ページにまとめて解説。全項目を5分類に分けて掲載し、各項目は2~4文で読み終えたらすぐ作業に戻れる。各項目にはアンカーが付いており、位置指定リンクを直接共有できる。

プロトコル

05 TERMS

ノードとサーバー間でデータを送受信するために使われるプロトコル。サブスクリプションの各ノードにはプロトコル種別が記載されており、暗号化方式や偽装能力、接続に必要なカーネルの種類を決定する。

Shadowsocks プロキシプロトコル

対称鍵暗号を用いた軽量プロキシプロトコルで、2012年に登場した。クライアントとサーバーがパスワードと暗号方式を事前に共有し、そのまま通信を転送する。設定項目が少なく通信オーバーヘッドも低いため、今なおサブスクリプションで最も使われるプロトコルの一つ。Clash系カーネルはAEAD暗号やobfs、v2ray-pluginなどのプラグイン形態にも標準対応している。

VMess プロキシプロトコル

V2Rayプロジェクトが設計したプロトコルで、UUIDによってユーザー認証を行い、既定ではクライアントとサーバーの時刻差が90秒以内であることを要求する。実際の運用ではWebSocketやTLSと組み合わせて偽装を強化することが多い。時刻のずれが大きいとハンドシェイクに失敗するため、ノードに接続できない場合はまずシステム時刻を確認する。

Trojan プロキシプロトコル

プロキシ通信を通常のHTTPSアクセスに偽装するプロトコルで、有効なTLS証明書を用意することが前提になる。サーバーが443番ポートで待ち受ける場合、通信の見た目は一般的なWebサイトへのアクセスと変わらず、識別が難しい。Clash設定のTrojanノードには通常passwordとsniという2つの重要項目が含まれる。

Hysteria2 プロキシプロトコル

QUIC(UDP)をベースとした新世代のプロトコルで、輻輳制御アルゴリズムを内蔵しており、パケットロスの多い回線ではTCP系プロトコルより高いスループットを発揮する。mihomoカーネルは対応しているが、旧Premiumカーネルは非対応。サブスクリプションにこの種のノードが含まれる場合、mihomoを内蔵したクライアントでなければ正常に接続できない。

SOCKS5 プロキシプロトコル

セッション層の汎用プロキシプロトコルで、自体は暗号化を行わずTCPとUDPの両方に対応する。Clashを起動するとローカルにSOCKS5の受信ポートが開かれ、ブラウザなどのソフトが通信をクライアントに渡せるようになる。主にローカルの入口としての役割を担い、サブスクリプションの中にSOCKS5単体のノードが現れることはほとんどない。

カーネルとクライアント

04 TERMS

カーネルはプロトコルの実装とルールマッチングを担い、クライアントはカーネルを操作可能なソフトウェアとして包み込む役割を持つ。この2層構造を理解すると「同じサブスクリプションでもソフトによって挙動が違う」現象の説明がつく。

mihomo カーネルとクライアント

Clash Metaプロジェクトのカーネルで、オリジナルのClashカーネルが開発停止した後を継ぐコミュニティ版として実行ファイル形式で動作し、プロトコルの実装・ルールマッチング・通信転送を担う。VLESS、Hysteria2、TUNなどオリジナルには無かった機能に対応する。現在の主要なGUIクライアント(Clash Verge Rev、FlClashなど)にはいずれも内蔵されている。

Clash Premium 内核 カーネルとクライアント

原作者が公開していたクローズドソースの強化版カーネルで、オリジナルのオープンソース版には無かったTUNやScriptなどの機能を提供していたが、2023年に元リポジトリとともに配布が終了した。現存するクライアントはほぼmihomoへ移行済み。古いチュートリアルでPremium専用の項目に出会った場合はmihomoとの互換性の違いに注意が必要。

GUI 客户端 カーネルとクライアント

カーネルの上に被せるグラフィカルインターフェースで、サブスクリプション管理、ノード選択、システムプロキシのオン/オフといった日常操作を担い、コマンドライン形式のカーネルをクリックで操作できるソフトに変える。Clash Plus、Clash Verge Rev、FlClashはいずれもこの類に属する。クライアントを選ぶ際は、内蔵されているカーネルのバージョンがサブスクリプションに必要な機能と合っているかを先に確認するとよい。

外部控制接口 カーネルとクライアント

カーネルがローカルで開放するHTTP APIで、設定項目はexternal-controller、よく使われるポートは9090。GUIパネルはこれを通じてノードの遅延を取得し、ポリシーグループを切り替え、現在の接続状況を確認する。このポートが他のプログラムに占有されているとパネルが空白になったり接続できなくなったりするため、設定ファイルで未使用のポートに変更するとよい。

設定とルール

07 TERMS

config.yamlの中で最も頻繁に登場する概念群。ルールのマッチング順序と通信の引き受け方を理解することが、「使えるだけ」から「期待通りに振り分けられる」への分かれ道になる。

YAML 設定とルール

Clash設定ファイルで使われるデータ形式で、インデントによって階層を表し、空白の扱いに非常に厳密。タブとスペースの混在、コロン後のスペース漏れが設定エラーの二大原因になる。設定を編集する際は等幅フォントのエディタを使い空白文字の表示を有効にしておくとよく、変更後はクライアントで設定チェックを行ってから適用するのが安全。

规则分流 設定とルール

設定ファイルのrulesセクションにあるマッチングリストで、上から順に各接続を指定の出口——ノード、ポリシーグループ、またはDIRECT、REJECT——に振り分ける。よく使われるルール種別にはDOMAIN-SUFFIX、IP-CIDR、GEOIPがあり、最後のMATCHがどれにも該当しなかった通信を受け止める。順序を入れ替えてしまうことが振り分け失敗の最も多い原因。

策略组 設定とルール

複数のノードを1つの選択可能な単位にまとめたもので、ルールは個々のノードではなくポリシーグループを指定するため、ノードを切り替えてもルールを変更する必要がない。手動選択のselect、自動速度測定のurl-test、フェイルオーバーのfallback、負荷分散のload-balanceといった種類があり、用途に応じて組み合わせられる。ポリシーグループ同士を入れ子にして多段の選択構造を作ることも可能。

GeoIP / GEOSITE 設定とルール

内蔵されている2種類のマッチング用データベース。GeoIPはIPの所属地域で判定し、典型的な書き方はGEOIP,CN,DIRECTのようになる。GEOSITEはドメインの分類リストで判定する。データベースファイルはカーネルの更新とは別物で、古くなると振り分けの判定が不正確になる。多くのクライアントは設定画面にデータベースの一括更新機能を備えており、振り分けが不調な場合はまず更新してからルールを調べるとよい。

Fake-IP 設定とルール

DNSの処理方式の一つで、カーネルはドメイン名の問い合わせに対してまず予約セグメント(既定は198.18.0.0/16)の仮のIPを返し、アプリが実際に接続を開始する段階でドメイン名に基づいてルールを適用する。これによりDNS解決の待ち時間をなくせるほか、解決結果が振り分けの回避に使われることも防げる。このモードを切り替えた後はシステムのDNSキャッシュを一度クリアしておくとよい。

TUN 模式 設定とルール

仮想ネットワークアダプタを通じてシステム全体の通信を引き受ける動作方式で、アプリがシステムプロキシ設定に従うかどうかに関係なく機能するため、コマンドラインプログラムやゲームなどプロキシを通らない通信もカバーできる。有効化には管理者権限またはシステムの許可が必要。システムプロキシとはどちらか一方を有効にすれば十分で、両方同時に有効にしても効果が上乗せされるわけではない。

系统代理 設定とルール

OSレベルのHTTP/SOCKSプロキシ設定。クライアントでこのスイッチをオンにすると、この設定に従うアプリ(主にブラウザ)は通信をClashのローカルポートに渡すようになる。一部のソフトはシステムプロキシの設定を無視するため、その場合はTUNモードに切り替えるか、そのソフト内でプロキシのアドレスとポートを個別に指定する必要がある。

サブスクリプションとノード

04 TERMS

サブスクリプションはノード情報の元であり、ノードは通信の実際の出口。インポート・更新・速度測定・変換は日常的に最も関わることの多い概念群。

订阅 サブスクリプションとノード

プロバイダーが提供する1本のHTTPSリンクで、ノードとルールを含む完全な設定またはノード一覧を返す。クライアントは定期的に取得してノード情報を最新に保つ。サブスクリプションリンクはアカウントの認証情報と同等なので、漏洩すると他人にトラフィック配分を消費されてしまうため公開の場に貼らないこと。インポート失敗時の確認手順は本サイトの関連記事を参照。

节点 サブスクリプションとノード

設定のproxiesセクションにある1件のサーバー情報で、プロトコル種別・アドレス・ポート・認証情報を含む。ノード名はサブスクリプション提供者が決め、通常は地域とトラフィック倍率が表示される。クライアントに表示されるミリ秒数は本機からそのノードまでの1回のHTTPハンドシェイクにかかった時間で、帯域幅の指標ではない。

延迟测试 サブスクリプションとノード

クライアントがノードに1回のHTTPリクエスト(generate_204のようなテスト用アドレスがよく使われる)を送信し所要時間を記録するもので、単位はミリ秒。回線の到達性と応答速度を示すが、数値が低いことはダウンロードが速いことを意味しない。timeoutと表示される場合はそのノードが現在到達不能であることを示し、url-test系のポリシーグループはこのテストに基づいて出口を自動選択する。

订阅转换 サブスクリプションとノード

あるクライアント形式のサブスクリプションを別の形式に変換するサービスやツールで、たとえば汎用のノード一覧をClashが読めるYAMLに変換する。第三者のオンライン変換を使うということはサブスクリプションリンクを変換サーバーに渡すことになり、漏洩のリスクがある。まずはクライアント内蔵の解析機能を使い、必要な場合のみ自前で変換サービスを構築するのが望ましい。

ネットワーク基礎

04 TERMS

Clashに直接関わる基礎的なネットワーク概念群。接続の不調を調べるとき、問題はクライアント自体ではなくこの層にあることが多い。

DNS 泄漏 ネットワーク基礎

プロキシは有効になっているのに、ドメイン解決リクエストがそのままローカルのプロバイダーDNSへ送られてしまう現象で、アクセス意図が漏れるうえ振り分けの判定も不正確になる。Clashは設定のdnsセクションでenable: trueを設定し、Fake-IPモードやnameserverの分岐と組み合わせることでDNSを引き受け漏洩を防ぐ。オンラインのDNS検査ページでまだ漏れていないか確認できる。

混合端口 ネットワーク基礎

同一ポートでHTTPとSOCKS5の両方の着信接続を受け付けるリスニング方式で、設定項目はmixed-port、既定値は7890がよく使われる。ブラウザやシステムプロキシにポートを設定する際はこの値をそのまま入れればよく、プロトコルを区別する必要はない。ポートが他のプログラムに占有されている場合は未使用の値に変更しクライアントを再起動すれば復旧する。

UDP 转发 ネットワーク基礎

プロキシ経路にUDP通信を運ばせる機能で、音声通話、オンラインゲーム、QUICプロトコルはこれに依存している。ノードのプロトコルとサーバー側の両方が対応している必要があり、設定にudp: trueという項目がよく見られる。UDPが通らない典型的な症状は、Webページの閲覧は正常なのにゲームの遅延が異常に大きく音声接続が確立できないというもの。

回环地址 ネットワーク基礎

自分自身を指す予約IPで、すなわち127.0.0.1。Clashのローカル受信ポートは既定でこのループバックアドレスを監視しており、本機のプログラムからしかアクセスできない。同じLAN内の他のデバイスとプロキシを共有するには、設定でallow-lanを有効にし、相手側には127.0.0.1ではなく本機のLAN内IPを設定させる必要がある。

NEXT · 次に読む

用語集の先にある実践資料

用語を確認したら操作の段階に戻ろう。手順別のチュートリアル、プラットフォーム別のインストール解説、分類別のQ&Aまで、ダウンロードから振り分け確認までの全工程をカバーしている。